農業に取り組む

 ロビームはロボットやIoT技術を利用して社会貢献するための会社です。調べてみると農業はまだまだIT化が遅れており、延びしろのある業界だと気づきました。これまで半年にわたり私が役に立てる業界を探していました。IT化が進んでいる業界、投資金額が大きくて手の出ない業界、必要性の低い業界など試行錯誤の連続でした。年末の頃から農業に注目するようになり1月はその研究に多くの時間をさいていました。その途中経過を報告します。

 日本の農業の問題点は、減反政策、補助金、価格の決定権がない、経営感覚がないなどです。米は長い間の減反政策で国際競争力を失っています。農産物価格が市場で決定されるため収入が安定しません。いわゆる豊作貧乏も発生します。土地の集積が十分でないために、飛び地で耕作するなど非効率な生産を余儀なくされている専業農家も散見されます。減反政策などの補助金でむしろ経営の体力を失ってしまった現実もあります。農協が農家の発展のために機能していない現実もあります。さらに農家自体にもおおいに問題があります。経営力の不足とマーケティング力の不足です。作れば売れる時代ではありません。心ある農家は顧客創造をしていますが、まだ大半の農家は国、農協、市場まかせの農業を行っています。

 農業を事業として成立させるためには安定的な利益が必要です。利益をあげるには、「生産」「経営」「販売」の三つの歯車を上手に回すことが大事です。「生産」は私の今までのビジネス経験からはハードルが高いですが、「経営」「販売」に関してはそこそこの経験を積んできました。「生産」のよきパートナーが見つけられれば、農業で貢献できるかもしれないと思うに至りました。

 「経営」は理念とビジョン策定から始まって、計画、実施、検証(PDCAサイクル)をおこなわなければなりません。 「販売」は、市場出荷だけでなく契約栽培、直販、直売、加工品製造、観光農園、グリーンツーリズム(農業体験の収益化)などが考えられます。ベストミックスを考えるのが大事です。 「生産」に関しては、データ管理やドローンをはじめとしたロボット化ができる分野です。3K(きつい、汚い、危険)な職場から儲かる、モテる、楽な職場にしなければ農業は従事者が減って成立しなくなります。「生産」「経営」「販売」にビジネス感覚と効率化のためのIT化が必要であると考えます。

 以上の考え方から、実際の農家の方々にインタビューを試みます。私のプランが現実的かどうかを判定していただきます。 現実的であれば、農業法人に出資させていただくとか、新しい農業法人を設立して一部を出資します。私はコンサルタントではありません。実際にリスクをとって事業の一員となって事業成功を目指しています。

農業用ドローン